二人のランスロット

2008年5月11日
タクティクスオウガというゲームの話をします。

http://jp.youtube.com/watch?v=9pWkirL6BAQ

 
 
 
ちょっと乱暴な言い方かもしれないけれど、
この動画で暗黒騎士ランスロットが語る内容が、
間違っているとも思えないんです。
 

――不平不満を言いたいがために、あえて弱者の立場でいる。

 
――自分ではなにもしようとしないくせに権利だけは主張する。
 
 
 
私が上で間違っていないと主張したのは、
この二人の会話は、理想と現実のぶつかり合いというだけで、
どちらも人間の本質として心理の中に存在するものだからです。

電車で老人に席を譲る……
それを見たAさんは「なんていい人だろう」と感じ、
また、それを見たBさんは「なんだ、偽善者か」と感じた。

どう捉えようと人の自由です。
それを口に出したりするかどうかは別として。

でも、前者と思われたいのであれば、
自分は偽善じゃない事を示す努力が必要です。
人はこの無駄な努力に捉われる時があります。
そういうケースでは、大概疲弊が伴うでしょう。
「自分は何をしているんだろう……?」とか。

 
人はわがままな生き物ですし、
自分の人生では、常に自分が主役でありたいと思う生き物です。
だからこそ、人とぶつかることもしばしば。
でも時の流れに主役はいません。
みんなに平等に、時間は流れていきます。

人の理解を得るには、その時間をどう使うか……
ここが重要なんです。

 
 
と、ここまでつらつらと書きましたが、
本題に入ります。

1つめ。

この海域で海賊被害が発生しています。
このアナウンスは聞いた事があるでしょう。

でも

この海域で海賊が討伐されました。
なんてアナウンスはないんですよ。

 
 
2つめ

すみません。海賊がいるのでPKKしませんか(してください)
と話しかけられたことは何度もあります。

ですが、弱者の立場(としたほうがいいのかな?)の商人に、
上納もってます?売ってくれませんか?
と聞かれた事は、1度しかありません。

そんなもんです。

1と2を踏まえて。
課金をしてくれた人が円滑にゲームを出来るよう、
運営は取り締まったりするわけですが、
内部で実際に活動してるキャラの精神的な部分には、
運営は一切介入してきません。

雑になっちゃいますが大きく括ると、
刑事事件として扱う警察はいても、
民事事件をあつかう裁判所はゲーム内にありません。

理想と本質で言えば本質の方、
これがあからさまに出やすいオンラインゲームの中で、
人に理解を得る事を目標とした場合、
人よりも相当な努力が必要になります。

でも、時間は平等です。

時間を消費しない人の不平不満なんて、
現実世界以上に通用しないのがこの世界です。

人を動かすのも、人に認めてもらうのも、
そう簡単な世界じゃないんですよ。
そこを理解してもらわないと、みんな切ないと思うんです。

そして最終的に必要なのは、
善意に満ちた理想である事。

私が挙げた動画で本質と理想について少しでも理解してもらえたら、
このゲームの目に見えない部分のシステムについても、
多少見方が変わるかもしれません。

商人と冒険者と軍人、およそ比べられない立場を平等に見ること、
ここにはお互いへの理解が必要だと判ってもらえたら幸いです。

 
暗黒騎士ランスロットの主張を否定できるくらい、
人のためにという理想に強く感応して動ける人、
そういう人が増えればいいなぁと思うのが私の理想です。
 
たとえそれが、暗黒騎士に図星を指されて悔しい、
という感情だとしても、です。
 

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